26.ハシゴをかける場所を間違えたら悲惨

誰しもがみんな一生懸命に商売をしています。それぞれに努力もしているでしょう。しかしもしその努力のやり方が間違っていたとしたら…。その努力を積み重ねた先のビジョンを描いてから行動している人は、まれです。 何年もかけて一生懸命に商売に取り組んで来たつもりなのに、『お客さんに好かれない』『むしろ嫌われる』『リピートしてもらえない』それどころか「あそこ微妙だよ」とか「イマイチだったな」など余計な悪宣伝までされてしまうリスクがあるのです。今やってる努力が正しいかどうかを気が付かないというのは本当に悲惨な結果を招きます。まさに、適当な場所にハシゴをかけて汗をかきかき一生懸命に登った場所が思っていた場所と違っていたようなものです。人生は時間との戦いです。もしかしたら一旦ハシゴから降りてイチからやり直す時間はもう残されていないのかもしれません。 脳科学者の茂木健一郎さんの著書『脳リミットのはずし方』の中に辛辣な一節がありました。『客観的な自己評価「メタ認知」能力が低い人の特徴は「自分の能力を冷静に判断できない」(中略)言いかえれば、自分の意見や考えていることは常に正しく、自分には間違いはないと疑わない、自己中心的な考え方の持ち主です』とその上でどうすれば同じ失敗を繰り返さないように自分をコントロールすればいいのか。という問いに対して自分の考え方や行動に対する「良質なトライ&エラー」を繰り返すことです。との助言をしています。また、飲食店で東証一部に上場したDDホールディングスの松村社長の講演で『成功したいなら百軒のぞきだ!』とのメッセージも忘れられません。良い店もそうではない店からも学ぶ中で自分の店の成功確率が飛躍的に上がるという意味です。 そこで私たちは、あなたのお店の長期的安定成長を願うが故にさまざまなお店を地道に取材し続けてまいりました。今回で一旦、商売繁盛コラムは終了しますが、今後もあなたのお役に立つためにいろんなお店への取材を続けていきたいと考えています。大手チェーン店も必死です。彼らは戦略的な試行錯誤の連続で時間とともにノウハウが蓄積されていきます。またスケールメリットがあるが故に仕入れも信じられないような格安で行えています。そういったノウハウとメリットを持った『巨人』と戦っていくのに小さなお店は丸腰で立ち向かうわけにはいかないのだと思っています。 今こそ発想の転換が必要なように思います。海外からのお客さんにももっと違う視点で進化する必要もあるのかもしれません。しかしながらあなたはもともと『おもてなしの精神』が根付いている日本で商売を営んでいます。さらにこのコラムを読んで頂いている意識の高いあなたは、もうすでに計り知れない能力を持っているのです。どうかともどもに私たちの仕事によってたくさんの人々に笑顔を与えながらこれからの時代を勝ち抜いていきましょう。 商売繁盛コラム 第一部(完) デザインのぼりショップ 運営 株式会社トランプス 代表取締役  井口正文

25.成果が出るまではイメージよりも時間がかかる

今回は成功曲線についてのお話をします。先日、弁護士ドットコムという会社の創業者である元榮太一郎(もとえたいちろう)という方の創業ストーリーを直接、伺う機会に恵まれました。そのときに圧倒的な結果が出るまでには時間がかかるといういわゆる『成功曲線』について感じたことをご紹介したいと思います。 この方は、全くお金がない若い頃に交通事故を起こしてしまったことが起業のきっかけとなっています。仕方なしに示談交渉を自分で行った際、某保険会社の担当者にかたくなに『100対0』であなたが悪いから全額修理代を払えと言われ困り果てていました。母親のアドバイスに従い弁護士会の法律相談に出向いたところ「70対30だと、弁護士が言っていたと伝えなさい」と言われ、その通りに相手に伝えただけでサッと手のひらを返すようにその通りに解決したという経験をしたのです。そこで「弁護士ってすごい!」と感じ、困っている人と弁護士をつなぐインターネットサービスを実現させたいと思ったとのことです。 今でこそ『弁護士ドットコム』は2014年に上場を果たすまでに成功をしているのですがなんと起業から8期連続で赤字だったという、信じられない努力を続けていたのです。つまりこの『しばらくは結果が出ていなくても努力をし続けられるチカラ』こそが、この『成功への道筋』つまり『成功曲線』そのものだと感じました。実際はもう少しのところで一気に成果が上がるのに、辞めてしまうことが何と多いことか…。 卑近な例で恐れ入りますが、デッサンがうまくなるまでの道筋も同じようなカーブを描きます。たいていの人は、描いても描いても美術大学の合格レベルにまで突き抜けるには至りません。もちろん努力は続けているのですが自分以外のみんなもあたりまえの努力はしているのです。そこで心機一転、さらに周りの人よりも真剣に取り組んでもなかなか急にはうまくなりません。しかし、その努力を続けているとある時にパッと目の前が明るくなるような瞬間が訪れます。目に見えるもの全てを自由自在に描ける自信が湧いてくる瞬間が訪れます。 結局、どんな道においても同じ道筋をたどるのではないでしょうか。「こんなこと意味がないんじゃないか」「こんな努力やっても無駄なんじゃないか」と思う気持ちと戦い、生き延びながら、努力をやめないことこそが必要なのだと思います。私もひとつひとつの『あたりまえの努力』を続けて『小さなお店の長期的安定成長を支える』という夢を叶えるために努力を続けてまいります。

24.0.5秒で決まる。恐るべき無意識の壁を突破せよ

街を歩いている時にキラキラと煌くような清潔感を持っている人もいれば、もちろんその逆もあります。人は人と出会った瞬間に好き嫌いを判断します。だいたい根拠なんてありません。直感です。もしあったとしてもそのほとんどが後づけの理由だったりします。また悲しいかな「生理的に無理!」みたいな問答無用の烙印を押されてしまう場合もあります。「なんだよそれ!」と言いたくなりますがそもそも人間の判断力は限られていて『意識』の領域と『無意識』領域の割合はなんと3%対97%というのが、通説になりつつあるくらいです。 つまり人は物事の大部分を意識せずに『無意識で判断している』ということになります。そもそも脳の容量は決まっていて、いちいち確かめたり検討なんてしていられません。例えば『食わず嫌い』なんて言うのは、その最たるものです。人間は合理的な理由なく、判断していることがあるということになります。しかも約97%も。。そうです。いわゆる『決めつけ』で物事は判断されているのです。悪く言えば『レッテル』を貼りまくっているいうことでしょうか。 ステファニー・カシオッポ博士(シカゴ大学 認知・社会神経科学センター)はこう言っています。 「脳は過去の記憶や経験、イメージから瞬時に脳内をサーチして約0.5秒で好き嫌いを判断している」「脳は意識して考える前にすでに好き嫌いを決めている」 なんだか、北斗の拳の「お前はもう死んでいる」という名ゼリフみたいですね。笑 ということは、あなたのお店に入るかどうかの検討をされる前にすでに『好きか嫌いか』は無意識の領域で決まっているということです。もちろん新規のお客さんは決めつけます。まさに『食わず嫌い』 『チェーン店ぽいな→普通だろうな』『さびれてるな→店員が暗いんだろうな』『流行ってないな→選ばれない理由があるんだろうな』『汚えな→服が汚れそうだな。お腹を壊すかもな』 心の中は容赦ありません。まずはその誰もが持つ『0.5秒の決めつけ』を突破して好きになってもらわなくてはいけないのです。いままで、あなたが入店して「よかったな」と思う店構えはどんなでしたか。その共通項を探し出してみませんか。終わりなきカイゼンの旅を楽しめるようになったらあなたのお店がさらに飛躍していくのももう目の前です。

23.オレイケメン、外車もってます、年収1000万!では嫌われる。

あなたのお店をアピールするときに心がけてほしいこととしてあげたいのが『嫌われたら終わり』ということです。恋愛にしろ、会社の後輩への指導にしろ、なんにしろ『嫌われたら終わり』です。 言ってる意味はわかりますよね。たとえ言ってることが正しくてもダメです。人間は感情の動物だから、好きな人にアドバイスされれば聞こうと思うけど嫌いな人、イヤな人に言われてもまったく刺さらない。笑 会社ならまだ上下関係があるから一応は「わかりました」くらいは言ってくれるかもしれないけどお店とお客さんの関係は別。 お店を選ぶ権利はお客さんが100%握っています。たいがいの人は自慢をする人を嫌いです。『オレ、かっこいいだろ?オレの車はポルシェなんだぜ。年収も1,000万は下らないぜ!」なーんて言う人を好きにはなりません。なぜなら大したことがない人ほど自慢をします。そうしないとちっぽけなプライドを守れないからです。そういったことは中学生の時に、いや小学生の時に、学ぶべきことなのです。 しかしながら、看板やチラシ、ひいてはのぼり旗の文言においてもこの『自慢』をやってしまっている人がなんと多いことか…。たとえば、『激ウマ!』『チョー旨い!』と言うような根拠の乏しい自画自賛は徹底的に嫌われています。 実は私たちはインターネット500件に(男女比約6:4/調査範囲全国)『どんなお店に入りたくないですか?』という質問を投げかけたことがあります。 1位:すり切れたり、色あせしたもの 86.0%2位:バラバラの図柄で複数立てる 81.2%についで『「激うま!」など根拠のない自賛』が3位にランクされました。悪い意味で。(ちなみに71.6%も つまり『オレ、かっこいいだろ?オレの車はポルシェなんだぜ。年収も1,000万は下らないぜ!」的な自賛は71.6%もの人に『こんな店には入りたくない』認定をされてしまっています。 では、どんなメッセージを発信するべきかというと、『うまい!!』という抽象的なものよりも『○○県産のだし醤油を使用』みたいな事実をただ述べるというコピーが反応が高かったのです。 『自慢はダメ、事実はよい』 と覚えておけば、反応の良いコピーを書くことができるでしょう。

22.あなたのお店をどう思われたいのですか?

いきなり哲学的な質問をしますが「あなたは自分のことを本当に知ってますか?」と聞かれて「はい」と答えたあなたは半分正解で半分不正解らしいですよ。ところで、あなたは『ジョハリの窓』という言葉を聞いたことがありますか。人には必ず4つの心の窓(姿)があるといいます。発案者である2人の米国の心理学者ジョセフ・ルフトとハリー・インガムの名前をとり「ジョハリの窓」と言われています。それは…。 ひとつは自分も他者も知っている姿(開放の窓)ふたつめは自分だけが知っている姿(秘密の窓)みっつめは他人だけが知っている姿(盲点の窓)よっつめは自分も他人も知らない姿(未知の窓) 以上の4つです。 つまり『自分はこんな人間だ』と思っている部分が必ずしも『あなた全体ではない』ということなのです。それはあなたのお店に対しても言えるのかもしれません。 ★あなたもお客さんも感じていること★あなただけが感じていること(過小評価だったり過大評価だったり)★お客さんだけが感じていること(ここ大事!)★あなたもお客さんも気づいていないこと 誰しもが経験あるかもしれませんが自分の思ってもみない長所や短所を言われることってありませんか?「そんなことないんだけどなー」ってつい謙遜や言い訳をしたくなりますが、もし複数の人に言われたことがあるならそれが『他人だけが知っているあなたの性格』です。私たちはお客さま相手に仕事をしているわけですから『お客さんだけが感じていること』を最も大切にする必要があるわけです。 なので私たちはアンケートをこれでもかというほどに採らせていただいています。自分たちのことは自分たちではあんまりよくわかっていなんだあと思います。よくお客さまに私たちののぼり旗のデザインをお褒め頂くのですが結構、うちの店長は全くダメだとか思っています。(まあいいことなのですが、新人のデザイナーには同情します。笑) もしまだあなたのお店で『お客さまアンケート』を行ったことがないのであれば、ぜひ一度、試してみてはいかがでしょうか。もしも『ここが不満』みたいなご意見があれば超ラッキーです。あなたが気づいていないお客さまだけが感じている改善すべき点を教えてくださってるわけですから。また逆に自分が自覚してなくても褒めていただいた点はあなたの『強み』『向いてること』だったりするのでさらに磨いてピカピカに光り輝くことができると思います。 さあ、お客さまの声(アンケート)を聞くことによってより深く自分のお店を知りましょう。 『あなたのお店がどう見られたいか』を決めるのは今現在『どう見られているのか』を知ってからでも遅くはないと思います。

21.ブランドをつくるデザインのチカラ

ブランドの語源は牛などの 生産者を示す『焼き印』からきているそうです。 近ごろのスーパーでは 食料品の生産者の顔写真やイラストを印刷したものも 多く見られますよね。 「あの人」が作るから安心だ。 「あの人」だからきっと質の高い品物だ。 「あの人」の信用がブランドの原点。 話は少し変わりますが 小さなお店のブランドづくりは 大企業のそれとは違うから デザインはそれほど重要じゃないという コンサルタントもいます。 ですが、デザインの質は瞬間的に そのお店などのサービスや品質をイメージさせます。 私は何年か前にiPhoneやiPadで使える アプリを作ったことがあります。 厚さが5センチくらいの分厚い仕様書と格闘して App Storeという『アプリの市場』みたいなところで 初めて売り出した時の達成感はなかなかのものでした。 そのApple社の仕様書の中に 以下のような一文がありました。 「アプリのアイコンのデザインは 必ずグラフィックデザイナーに依頼してください。 (できれば優秀な)なぜなら、 たくさんのアプリが一堂に並ぶApp Storeでは プロがデザインしたものと素人が作ったものとでは 売上的にも大きな差がついてしまうインパクトがあります…」 いくら見た目で判断されるのが イヤだと言っても仕方がないのです。 そもそも人間は目から取り入れる情報が最も多いのですから。 結果的に当時、私たちがつくったダイエット系の アプリ(私はもともとTarzan(マガジンハウス)という 健康系雑誌のデザイナーだったのでダイエットアプリを作りました)は 発売当初の売上は年間1,000万円を 超えそうな勢いで売れていきました。 サイバーエージェントが広告主だった 深夜のテレビ番組でも取り上げられました。 ミュージシャンの奥田民生が『うちのアプリ』を使ってる様子も 放送され、さらに売れていきました。 実は私たちの『アプリ』に 特別な機能があるわけではありませんでした。 ただ単に使いやすくキレイなデザインに こだわっていただけなのです。 そしてもうひとつ作った電子書籍系のアプリでは なんとアップルのiBooksという公式アプリも抑え Bookカテゴリーのランキングで1位を記録しました。 (たった10日ほどでしたが…結構売れ続けました) 私たちがデザインしたアプリの下には アップルだけでなくNTTなど大企業の作ったものが 所狭しと並んでいました。 タイミング等いろんな理由はあったでしょうが 基本的にはデザインにこだわったことが 勝因だったように思います。 デザインのチカラというのは 露出する度合いが変わらない、 いわゆる同じ土俵であれば 小さなお店であろうが、大きなお店を倒す インパクトがあるのです。 結局、私たちは徐々にのぼり旗事業を本格化させて アプリ事業からは撤退していくのですが、 デザインの威力を感じたエピソードでした。 小回りがきく小さなお店ほど、 サービスやこだわりを追求した上で デザインにまで気を配るならば、 お客さまから自然と選ばれるような あなただけの『ブランド』をつくれるのかもしれません。

20.ブランドを作るのは誰だってできる

実は人間の判断力には限界があるって知っていましたか?レストランでメニューを選ぶときだって脳に結構な負荷がかかります。世に知られている起業家は(スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグなど)毎日同じデザインの服を着ている人が多いのも「なるべく仕事以外で判断力を使いたくないからだ」という理由が多いみたいです。もし世の中を行き交う膨大なメッセージひとつひとつに対しイチイチ判断を下したり、疑ってたなら、あなたの脳はすぐにぐったりと疲れ切ってしまうに違いありません。 たとえば、手に取った缶コーヒーが「ひょっとしてオレンジジュースが入ってるかも」とか「そもそも飲めない液体が入っていたら…」とか巷の情報や数多くのメッセージたちをイチイチ疑っていたらキリがないわけです。なので人間は無意識の内に何にでもレッテルを貼りたがります。決めつけたがります。その方が脳を使わなくて済むからです。たとえば「ネクタイをしている人」≒「ちゃんとした人」とか決めつけがちです。本当のところは、わからないわけですけど。 しかしある実験によるとみんなが交差点で信号待ちをしている時に誰かがわざと信号無視をする場合、その人がスーツなのか、カジュアルな服装なのかでつられて横断歩道を渡ってしまう人の数に大きな違いが出るとの調査結果があるのです。スーツを着ている人は、社会的な影響力を持ちやすいということになります。つまり、ブランドを作るということはナニナニ=〇〇だ!というように人々の脳に単純化したイメージを植え付けるということなのです。もう少しよい言葉で表現するならば「イメージにおける信頼を勝ち取る」と言ってもいいかもしれません。 あなたのお店は〇〇だ!その〇〇にポジティブなイメージをもってもらうことが、ブランドを作るということなのです。繰り返しあなたの長所を際立たせる、常に同じ見せ方をする…。 もちろんブランドイメージは一朝一夕には築けません。苦労も多いです。しかしまず、あなたのお店が、お客さまから『どのような信頼を勝ち取りたいか』を考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。あなただけの◯◯ブランドができた時にはお客さまは深く考えることなしにあなたのお店を選んでくれるようになります。ブランド化は広告費をそれほどかけなくても集客できるメリットがあり、その威力は絶大です。

19.最後のツメが大切。(均等配置、角度、高さそろえる)

「画竜点睛(がりょうてんせい)を欠く」という言葉があります。直訳すれば竜の絵を描くときに最後に描くべき瞳の輝きを描けていないということです。 私も若い時にたくさん絵を描いてきたのでとても納得できます。事実、瞳の輝きがあるかないかで絵の完成度は大きく変わります。 また世界三大巨匠と言われる建築家ミース・ファン・デル・ローエも同じような趣旨で「神は細部に宿る」という有名な言葉を遺しています。 洋の東西を問わず「最後のツメが大切」だということを言っているのです。 では、画家でも建築家でもない私たちにとって「最後のツメ」とは具体的にはどんなことを言うのでしょうか。例えば、机の上を拭いたけどごはん粒がたった1個残っていたとか、スープやドリンクの温度がほんの少しぬるいとか…。もちろんのぼり旗の立て方においても“最後のツメ”というのはあります。 それは 1.高さをぴったりとソロエル 2.均等に並べる 3.垂直に立てる (ただし斜めにソロエているときは除く) それは、あたかもお揃いの制服をきちんと着こなし姿勢よく整然と並んだ生徒たちとバラバラの着こなしで、姿勢も身長もふぞろいの生徒たちとを比べたときにどちらに好感を持てるかを考えれば一目瞭然だと思います。 私たちも全ての仕事において“最後のツメ”を大切にしていきたいと思います。

デザインって何?イメージ画像
あなたは「デザイン」って何のことか説明できますか?

こんにちは。デザインのぼりショップ店長の井口茂樹です。 今日は備忘録的にデザインについての考えをまとめてみたいと思います。 まず、デザインとは何か? Wikipediaによると、「デザイン(英語:design)とは設計のことだが、(日本語に限らず)「意匠デザイン」(他に「造形デザイン」など)の意味で単にデザインの語が使われていることも大変多く、デザインすなわち意匠のことだと思われていることも非常に多い。英語では意匠についてはスタイルが使われており、例えば日本で言う建築デザインは建築様式(architectural style)と言う。」だそうです。 なんだかよく分からないですよね。そもそも「意匠」って何?という方も多いのではないでしょうか。 意匠法第2条によると、「この法律で「意匠」とは、物品(物品の部分を含む。第八条を除き、以下同じ。)の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であって、視覚を通じて美感を起こさせるものをいう。」だそうです。 私なりに解釈して分かりやすく説明すると「デザイン」と「意匠」は世間一般的には同じ様な意味で使われている。意匠とは模様や形、色などの見た目である。…こんなところでしょうか。あなたも「デザイン」と聞くと「模様や形、色などの見た目」という認識ではありませんか? 実際に模様を作ったり、形や色、書体を決定するので間違ってはいないかもしれません。ただ、デザイン(英語:design)とは設計との意味がある通り、本来の意味はもっと広いのです。私は大学のグラフィックデザイン学科で美術・デザインを学んで広告デザイン業界で経験を重ねてきました。 私の過去の経験でいうと、 企業の商品がより売れるための「デザイン」、 企業のイメージを上げるための「デザイン」、 消費者との共感が得られるような「デザイン」、 読者が読みやすいような「デザイン」、 などを積み重ねてきました。 例えば企業との広告デザインの仕事を紹介します。(細かな内容は省いています) 「新しい車を販売したい」という企業側と「どんな特徴があるのか?誰がターゲットか?」などを徹底的に勉強会、ヒアリングを行っていきます。例えば「子育て世代に向けたファミリーカー」を売りたいのであれば消費者に対して「この車を手にすれば、幸せな家族の時間が得られること」をコンセプトとして決めて、様々な媒体(CM、ポスター、新聞広告、WEB広告など)を通して伝えていくのです。もちろん、スポーツカーを売りたいのであれば、伝えたい内容も手法も変わってきます。 ここでいう企業の問題点・課題は「車が売れない、売りたい」ですし、消費者の問題点・課題は「車が無いと不便、幸せな家族の時間を得たい」です。その問題点を解決するにはコピーライティングを含めたデザインのチカラ(宣伝力)が必要になってくるのです。もちろん、一番重要なのは商品力(例でいうと車の魅力)なのは言うまでもありません。 また、「デザイン」というと、ファッションデザインや建築デザイン、工業デザインなど他にも様々な業種があります。 ファッションでいえば、「この服を着れば、太った体型が隠せて足が長く見える」、 建築でいえば、「狭い敷地だけどデッドスペースを無くして快適な生活が送れる」、 工業デザインでいえば、「人間工学に基づいた腰が痛くなりにくい椅子を開発」、 などなど様々な問題点・課題・ニーズを解決していくことを含めてデザインの仕事だと言えます。 私はグラフィックデザインの分野が専門なので、私なりの言葉で「デザイン」を説明すると… 「問題点」を視覚的に「解決」する方法が「デザイン」である。ですかね。 デザイン(design)=問題解決法とも言い換えることができると思います。なので「デザイナー(designer)=問題解決する人」なのではないでしょうか。厳しい言い方をすれば、問題解決できなければデザイナーではないとも言えます。デザイナーには美的センスのように芸術的な部分ももちろん必要ですが、コミュニケーション能力も極めて重要だといえます。デザインとは相手(依頼主や消費者)がいて初めて成り立つものです。自己中心的で協調性が無いと「良い意匠」をつくっても依頼主を説得できずに、満足いく結果を得ることができません。また、依頼主側のセンスとスキルも実は重要で依頼主の言いなりになりすぎた結果、素人がつくったのと変わらないトンチンカンなモノが世の中に出ることもあります。(私も過去にひどいモノを世の中に送り出した経験があります) どうしても依頼主(お金を払う立場)とデザイナー(お金をもらう立場)なのでデザインの仕事では依頼主との間に上下関係ができやすい構造があります。ただ、仕事をする上での理想型は依頼主とデザイナーが50:50の対等な立場で一つの目的(問題解決)に向けて手を取り合うパートナーのような関係です。その方がお互いにとって幸せだと思いませんか。 デザインのぼりショップがフルオーダーデザインプランを受注審査制(2017年3月時点)にしているのも、クオリティの高い仕事を確保するのと同時にクオリティの高いクライアント(依頼主)と一緒に良い仕事をしたいからに他なりません。

あなたがもし山で遭難した時におにぎりが買えるとしたらいくら払いますか?
高い?安い?お金の価値

こんにちは。デザインのぼりショップ店長の井口茂樹です。今日はお金の価値について書きたいと思います。 モノの値段は様々ですよね。あなたは上の写真のおにぎりにいくら払いますか?おにぎり1個、130円として2個で260円位かな…。それに漬け物もあって竹の皮が敷いてあるから少し高級なのかなぁ…。「うーん、300円〜500円くらいかな?」となんとなく値段の予想をしながら値札を見てモノを買うわけです。予想より値段が低ければ「安い」、高ければ「高い」と感じます。まぁ、当たり前ですよね。 財布の中の金額によっても感じ方は変わったりします。例えば毎月のお小遣いが1,000円の小学生からみたら500円のおにぎりはとても高いものになりますし、お金持ちの方だったら値段すら見ないで買うかもしれません。それぞれの経済状況によっても「高い」「安い」は決まってきます。 また、無意識に自分の心の中で目安を決めていることが多く、気持ちの面でも「高い」「安い」は変わってきます。農家の方で「おにぎりは買うものではなくて自分でつくるもの」という考えであれば、たとえお金持ちだったとしても500円のおにぎりは「高い」と感じるのです。 例えば、このおにぎりが2,000円だったらどう感じますか?「おにぎりが2,000円は高すぎる!」という方がほとんどだと思います。 しかし、あなたが山の中で遭難3日目だとしたら…。食料が尽きてから丸2日、何も食べてないとしたら…。そんな時に2,000円のおにぎりが目の前に現れたらどうしますか?迷わずに買うかもしれませんね。値段も「安い」とすら感じるかもしれません。 あなたの気持ちをどれぐらい満たしてくれるかによって値段の感じ方は変わってきます。「おなかが空いていて死にそうだ、なにか食べたい!」「大好きなボクシングの世界戦のチケットがどうしても欲しい!」「あの真空管アンプがあればもっと良い音が出るのに!」…買いたい気持ちが強ければ強いほど、そしてそれがその気持ちを満たしてくれるものであればあるほど、値段が高いとは感じにくくなります。 逆に「料理が口に合わなかった」「すぐに壊れてしまった」「店員同士がおしゃべりに夢中で気分が悪かった」など気持ちを満たしてくれないものは値段が「高い」と感じるものです。このように値段の「高い」「安い」はさまざまな要因で感じることが分かったと思います。 さて、ここからが本題です。それはデザインのぼりショップののぼり旗の値段は「高い」のか、「安い」のかということです。 はたして当店の値段は「安い」のか「高い」のか? 当店のアンケートによると「なぜデザインのぼりショップを利用したのか?」の項目でほとんどのお客さまが「デザインが気に入ったから利用した」と答えています。しかし、値段の感じ方に関しては大きく2種類のお客さまに分かれました。 「お手頃価格」「リーズナブル」「おたくののぼり旗は安いな」「お客が増えたので本当に安い」などの声をいただいた【安い派】と「もっと安くして欲しい」「高すぎる」「他ののぼり屋より高い」などの声をいただいた【高い派】の2つのグループです。 以下の文章を読む前に改めて理解していただきたいことがあります。 冒頭で書いたように値段の「高い」「安い」はさまざまな要因で感じ方が人それぞれ異なります。ただし、ビジネスにおいて「高い」「安い」は金額で決まらない、ということ。100万円払っても200万円返ってくるなら「安い」ですし、3万円払って1万円しか返ってこなければそれは「高い」。このように判断できるかどうかがビジネスにおいて重要なポイントです。 [caption id="attachment_4001" align="alignnone" width="1816"]投資額に対して利益が大きければ「値段が安い」=「費用対効果が高い」[/caption] この記事を読んでいるあなたは「費用対効果」という言葉を聞いたことがきっとあるはずです。費用対効果とは、かけた費用に対してどれくらいの効果があるかをいいます。つまり、100万円払っても200万円返ってくるなら「費用対効果が高い」、3万円払って1万円しか返ってこなければ「費用対効果が低い」といえるのです。 あっという間に投資金額を回収 話をのぼり旗に戻します。先日、当店ののぼり旗を立てたCafe OREOのオーナー、矢島さまからこんな声をいただきました。「のぼり旗はダサいと思っていたけどデザインが気に入ったから購入しました」「のぼり旗を立ててから新規のお客さまが1日に1〜2組多く訪れるようになったので驚いています」と。例えば客単価600円、原価率を高めに設定して40%、1人あたりの粗利を360円として計算してみましょう。10日で3,600円、30日で10,800円になります(OREOさまの客単価はデザートやフードが充実しているのでもっと高いと思いますが)。新規1組が2人組だった場合は2倍になるので10日で7,200円、30日で21,600円の粗利となります。のぼり旗の寿命は3〜6ヶ月なのであっという間に投資金額を回収してその後は利益を出し続けることができます。 もう1つ事例を紹介します。石川県の金澤屋珈琲店本店さまは初回に購入した「英語表記のCafe Open」のぼり旗で外国人観光客が増え、効果を確信したそうです。2回目に購入した「珈琲豆 販売中」のぼり旗で珈琲豆だけを購入するお客さまが平日で2倍、週末は3倍に増えたとご報告いただきました。さらに展示会でお会いする機会があり、直接聞いて驚いたのが、その後使用された「テイクアウト」のぼり旗でお持ち帰りのお客さまの人数がなんと驚きの8〜9倍にアップしたそうです。もちろん、全てのお客さまがこのような結果が出るとは限りませんが、金澤屋珈琲店さまは“あっという間”(たぶん3日以内)に投資金額を回収して今、この瞬間も利益を出し続けているのです。 この「費用対効果の高さ」を実感しているお客さまは、「お手頃価格」「リーズナブル」「おたくののぼり旗は安いな」「お客が増えたので本当に安い」などの声をお寄せくださいます。中には「月間売上げ目標に300万円足りない。だからできることは何でもやりたい。のぼり旗は立てていないのでぜひ、オリジナルで立てたい。費用は5万でも10万円でもある意味どうでもいい。大事なのは効果があるかどうかだ。」という経営者意識が高い方もいました。 [caption id="attachment_4002" align="alignnone" width="1816"]投資額に対して利益が小さければ「値段が高い」=「費用対効果が低い」[/caption] 「費用対効果の高さ」を実感できていない方の共通点とは? 反対に「費用対効果の高さ」を実感できていないお客さまは、「もっと安くして欲しい」「高すぎる」「他ののぼり屋より高い」などの声をお寄せくださいます。そしてアンケートではのぼり旗を立てる前と立てた後の集客の変化率を記録していないお客さまがほとんどです。これは非常にもったいない…。これでは「費用対効果の高さ」を実感できないのも理解できます。 人間の感覚のあいまいさの例としてカフェの事例を1つ紹介します。ある日、「のぼり旗を立ててテイクアウトのコーヒーが増えました」といったお客さまに「どれくらい増えましたか?1〜2割ですか?」と尋ねました。「まぁ、その位ですかね〜、帳簿を調べてまた連絡しますよ!」と。そのやりとりの数日後、いただいた数字はなんと206%でした。「10〜20%なんとなく増えたのかな」という体感値が実際には「206%に売上げアップ」だったのです。もし、仮に120%に売上げがアップしたとしても記録をとっていなければ「のぼり旗を立てても何も変わらなかった」「効果が無かった」と感じていた可能性さえあります。実際に当店のアンケートで「効果なし」との回答がたまに来るのですが、「効果なし」と答えた方の共通点としてそのほとんどが「記録をとっていない」のです。 集客効果の記録をとっている=「費用対効果の高さを実感できている」お客さまと、記録をとっていない=「費用対効果の高さを実感できていない」お客さまは大きな違いが出てきます。例えば120%に売上げがアップしたとして「記録をとっている」お客さまは「20%も売上げがアップした、すごい効果だ!」となりますし、「記録をとっていない」お客さまは「のぼり旗を立てても何も変わらないじゃないか」「効果が無かった」と思うかもしれません。 そして「効果を実感できている」お客さまは、ボロボロになる前に「時間帯によって違うのぼり旗を立ててみよう」、「次は暑い季節用に違うのぼり旗を立ててみよう」、「もっと反応するデザインがないか試してみよう!」と更なる集客へのアイデアが沸いてくるでしょう。それに対して「効果を実感できていない」お客さまはボロボロになるまでそのまま使い、買い替えようとすら思わないかもしれません。費用対効果を認識しているかどうかの違いは長い目でみるとその差はとても大きな差になっていくことでしょう。 のぼり旗を含め、チラシ、雑誌広告、インターネット広告など世の中にはさまざまな集客ツールがあります。この広告宣伝費にお金を使う機会は多いと思います。もし効果が出ないのであれば1円でも決して払ってはいけません。大切なお金ですので必ず費用対効果を計測することをオススメいたします。 ーー P.S. デザインのぼりショップは初回購入限定でのぼり旗(同じデザイン3枚以上の使用が条件)の180日全額返金保証を行っています。(2017年1月26日現在) 詳しい条件はホームページをご覧ください。 「他ののぼり屋より高い」という声には「他社の激安のぼり旗と料金の数字だけで比べられるとその通りですね」と答えるしかありません。オリジナルで制作しているので書体にかかる費用やイラストレーターに外注する費用、1つのデザインに決裁を出すまでの時間や労力が他の激安のぼり屋さんに比べると高額になっているのが現状です。そこは「激安のぼり旗」と「当店のデザインのぼり旗」を立て比べて「費用対効果」を実際に記録して比べてもらうしかありません。もし、他社の激安のぼり旗の方が「費用対効果が高い」のであれば180日後に全額返金保証のご利用をオススメします。なぜなら、あなたにとってノーリスクで集客テストが行えるのですから。 (2017年1月26日現在で返金保証を利用したお客さまは全体の0.08%です)

USP(Unique Selling Proposition)とは
USP(Unique Selling Proposition)とは?

こんにちは。店長の井口茂樹です。今日はUSPについて書きたいと思います。 USPとはマーケティングの世界でよく使われる言葉で【Unique Selling Proposition】、日本語に訳すと「Unique 独自の」「Selling 売りの」「Proposition 提案」、【独自の売りの提案】です。 「あなたのお店の売りは何ですか?」と言われた時にすぐに答えられるかどうか、その売りは顧客にとってどんなメリットがあるかが重要になります。そのメリットが伝わりやすいかどうかも大事なポイントです。フルオーダーでのぼり旗のデザイン制作を考えている方はもう一度、「あなたのお店の売り」を考えてみてはいかがでしょうか。 有名な過去のUSPの例でドミノピザのキャッチフレーズがあります。 焼きたての熱いピザを、30分以内にお届け。 それ以上待たせたら、無料で構いません! 当時の宅配ピザ業界では、革新的なメッセージでした。ドミノピザの急成長はこのUSPの力が大きいといわれています。このUSPが顧客から支持されたのは、30分以内という明確な条件と、ダメなら無料という約束です。時間を守る点に強みを見出し、それを力強く打ち出したことで、顧客の心を掴んでいます。「時間厳守」という「強み」を強調したメッセージなので「USP=強みを作る」と考えるのは、決して間違いではありません。ただ日本語の「強み」は意味が広く、とても誤解しやすいものです。 誤解しやすいのは、「強み=他社に出来ない独自のポイント」と間違える点です。30分以内に届けることが、競合他社に出来なかったかと言えば、決してそうではありません。 宅配ピザであれば「すぐにお届けします!」と必ず宣伝します。これは当時も今も同じです。物理的に出来ないことではありません。30分という具体的な時間と無料という約束をしたことで、独自の強みに高めているのです。propositionとは、契約時の提案や条件という意味です。つまり、競合他社がすでにやっていることでも、強い約束をすることで、競合ライバルに対して優れたイメージを与えることができるのです。ここに、USPの本質があります。 もう1点、USPで重要なポイントがあります。 では、なぜドミノピザは今、このUSPを打ち出していないのか。それは競合ライバルがドミノピザの成功例をマネし始めたからです。ピザ業界全体が同じ「30分以上で無料」という約束をするようになったため、ドミノピザだけのUSPでは無くなっていきました。そして「30分以上で無料」というUSPは競合ライバルに対しての優位性が無くなり、デメリット(台風などの荒天時にだけ注文が殺到するなど)の方が多くなったせいなのか今ではどのピザチェーンも「30分以上で無料」はやっていません。USPで重要なのは「競合ライバルとの違い」だからです。 ーー ここから先は暇な方だけ読んでください。 ではデザインのぼりショップのUSPを考えてみます。(宣伝です。笑) 例1. 広告代理店を通さずに グラフィックデザイナーがのぼり旗を直接制作販売。 例2. 5,000件以上のアンケートを元にデザイン制作。 業界初!元がとれなければ全額返金保証。 例1.でいうとデザインのぼりショップはデザイン会社が運営しているのぼり旗専門店です。デザイン会社は世の中にたくさんあります。競合のデザイン会社でものぼり旗のデザイン制作はもちろん可能です。【デザイン制作】というポイントだけをみると(デザイン料金は別として)他のデザイン会社と比べて強みは無いともいえます。しかし、「のぼり旗だけに特化して直接制作販売するデザイン会社」というポイントに絞るとデザインのぼりショップのUSPになります。顧客のメリットとしては「広告代理店経由でデザインしなければならないレベルののぼり旗が他のデザイン会社よりリーズナブルに簡単に発注できる」ことです。付け加えると、のぼり旗業界は印刷会社の運営がほとんどでデザイン会社が運営しているところは非常に少ないのです。 例2.でいうと「5,000件以上のアンケート調査を元にデザイン制作」「全額返金保証」の2つが強みになります。5,000件のアンケート結果では当店のデザインのぼり旗といわゆる一般的なのぼり旗のイメージを比べて「どちらのお店に入りたいか?」を10パターン、調査しました。(結果は約3:1の割合で当店のデザインがすべて選ばれました) この「アンケート調査を元にデザイン制作」も(調査結果は別として)競合ののぼり屋さんでも行えることですし、「全額返金保証」も競合ののぼり屋さんも行えることなので、決して「当店でしかできない独自のポイント」というわけではありません。ただ、具体的な5,000件という数字で裏付けと「返金保証」を強く約束することで、独自の強みに高めています。 ぜひ、この記事を読んだ機会にあなたのお店のUSPをもう一度確認してみたらいかがでしょうか。

沼津の食べログNo.1の定食屋さんから学ぶ

こんにちは。代表の井口正文です。 先日、某金融機関主催のビジネス商談会があり はじめて静岡県沼津市に足を運びました。 せっかく沼津まで来たんだからと 食べログで一番高い評価の 和定食屋さんに入ることにしました。 平日にもかかわらず店の前には 行列ができています。 隣には新しめの外装の別館も できていてどうやらお客さんが集まりすぎたので 急遽、作ったみたいです。 駅から7分ほど歩くのですが 近場に飲食店はなく、 お客さんは、わざわざこのお店を目指して集まっている様子。 入り口で名前を書いてしばらくすると 気持ちよいあいさつに迎えられながらカウンターまで案内されました。 以下、気がついたポイントです。 1.全員が目を見てちょうどいい声量で さわやかなあいさつができている。 2.ゆき届いた掃除。 3.メニューの説明が親切かつ簡潔で小気味よい。 4.ごはんの量や酢めしかごはんかを聞いてくれる、 2つ出された醤油差しの説明などの配慮がある。 5.もちろん、新鮮で美味しい。盛り付けが美しい。 6.お会計もスムース。気持ちよい声で送りだしてくれる。 というわけで、ぜひまた来たいなぁと思った次第です。 でも果たしてこれって劇的な差別化なんでしょうか? そんなことないですよね。 あたりまえを極めたタイプのサービスだと思います。 そしてこのお店はもはや広告宣伝がほとんど 不要なステージに入っている思います。 もう勝手にお客さまが集まってくるステージですね。 リピーターや口コミ、高い評判(食べログなど)だけで うまく回っています。 ちょっと難しい話ですが経営学の巨人といわれる ピーター・ドラッカーは 「マーケティングの目的は、販売を不必要にすることだ」と 言っています。 売ろうとしなくても勝手にお客さんが集まる状態を つくるのがゴールだということです。 もちろん一朝一夕にそういう状態にはなりませんけど…(汗) まずは新規のお客さんにとにかく一度入店してもらい、 反応を見て進化することが第一ステージとなります。 そして地道に改善を続ける中でじわりじわりと リピーターさんが増えるステージに入っていくと思います。 さぁて、また次の休みにでも、 お客さんがあふれるお店に行って「なんで繁盛しているか」を チェックしていいところをマネをしたいと思います!

どちらの“のぼり旗”が目立つと思いますか?

こんにちは。店長の井口茂樹です。 以前、5,000人超の方々に上記アンケートにご協力をいただきました。(2012年実施、5,838件、男女比6:4) このアンケートの狙いは「とにかく目立つように」「派手にしたい」という飲食店経営者から多く寄せられる依頼が果たして本当に集客に繋がっているのか?という素朴な疑問からでした。結果はこの「焼肉」のぼり旗を含む20サンプル全てにおいて当店のデザインしたのぼり旗のお店に入りたいというものでした。(Q1.では他社イメージが選ばれる事もありましたが、Q2.では20サンプルでほぼ7:3以上の差で当店のデザインが選ばれました) この時のアンケートでは「目立つ」よりも「入りたい」が大事だと伝えたかったのでまあ良いのですが、この結果を見た時に私はQ1.の「どちらが目立つ?」でも当店のデザイン(右:白地)の方が圧倒的に目立つのになぁと思いました。 また、お客さまからよく寄せられる質問「どの色が目立ちますか?」という答えには「背景によって変わりますが、基本的には白です」とお答えしています。あなたは理由も説明されずに「白色が目立ちます」と言われて納得できますか?もし、納得できたらとても素直な良い人です。(笑) それでは、他社のぼり旗イメージ(左側:赤)の方が目立つと思っている73.4%の方へデザイナーの目線から少し説明したいと思います。 まず、20代、30代、40代、50代、60代以上の5カテゴリー男女それぞれ100人、合計1,000人にアンケートをとりました。アンケートは合計3つです。A、Bのどちらかを選ぶだけです。 まず1つめのアンケートです。 グレーの空間に置かれたのぼり旗。どちらが目立つでしょうか? 1,000人のアンケート結果は… ↓   ↓   ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ A(赤いのぼり旗)が目立つと答えたのは67.2% B(白いのぼり旗)が目立つと答えたのは32.8% でした。 あなたはどちらを選びましたか?2012年に行ったアンケート(白い背景の中に配置されたデザイン)では73.4%が赤いのぼり旗、26.6%が白いのぼり旗を選ばれました。それに比べると差は縮まっています。とはいえ、多くの方はA(赤いのぼり旗)を選んでいますね。 次に2つめのアンケートです。 街中に置かれたのぼり旗の写真。どちらが目立つでしょうか? 1,000人のアンケート結果は… ↓   ↓   ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ A(赤いのぼり旗)が目立つと答えたのは41.1% B(白いのぼり旗)が目立つと答えたのは58.9% でした。 あなたはどちらを選びましたか?なんと、B(白いのぼり旗)が逆転しましたね。何が原因でB(白いのぼり旗)​を選んだ方が増えたのでしょうか。 それでは最後のアンケートです。 街中に置かれたのぼり旗のモノクロ写真。どちらが目立つでしょうか? 1,000人のアンケート結果は… ↓   ↓   ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ A(赤いのぼり旗)が目立つと答えたのは5.3% B(白いのぼり旗)が目立つと答えたのは94.7% でした。 圧倒的な差ですね。 あなたはどちらを選びましたか?ほとんどの方が、B(白いのぼり旗)を選んだと思います。「モノクロ写真にしたんだから当たり前だろ!」という声が聞こえてきそうですね。そうなんです。当たり前なんです。(笑) 少々、専門的な話しになりますがお付き合いください。色彩を色の三属性(色相、明度、彩度)によって表現するマンセル・カラー・システムという体系があります。 【色相:しきそう】は赤、黄、緑、青、紫といった単なる色の違い。 【明度:めいど】は色の明るさ。 【彩度:さいど】は色の鮮やかさ。 ではその3つ(色相、明度、彩度)のうち、どれを真っ先に脳が認識するかということが大事になってきます。真っ先に「バーン」と脳が認識するのは【明度差】なんです。明るいか暗いかを認識します。 その次が【色相差】、【彩度差】の順になります。この明るいか暗いかを現したのが「モノクロ写真」なんです。 2つめのアンケート(街中のカラー写真)で、A(赤いのぼり旗)が目立つと答えた41.1%の方の多くは瞬間的には、B(白いのぼり旗)が目立つと脳が判断したにも関わらず、【明度差】の次に認識する【色相差】に惑わされて、A(赤いのぼり旗)が目立つと答えた(と推察される)のです。少し難しく説明しましたが、カンタンにいうと周りの背景(の明度)によって目立ち方は変わるのです。 のぼり旗単体の色だけでは決まらないのです。その周辺の明度差や色味を考慮して選ぶことが大切になります。逆にのぼり旗を立てようとする場所が非常に明るい印象のところなら、真っ黒な旗が目立つということもありえます。 例えば、スキー場のゲレンデ(雪景色の白い背景)にのぼり旗を立てるなら明度の低い(暗い)色を選べば良いのです。つまり、スキー場のゲレンデなら、A(赤いのぼり旗)が目立つのです。(入りたいかは別にして) あなたのお店の周りはどんな景色ですか?モノクロ写真にしたら、暗いですか、それとも白っぽい感じですか。多くの方はどちらかというと「暗い感じかな」とおっしゃいます。でしたら明度差の関係で「白いのぼり旗が映(は)えます」とお答えします。 ただ人間の脳は極めて高度なので目立つかどうかだけに気を取られると足をすくわれます。もう、そのへんは「センス」という便利な言葉で片付ける方がよいのかもしれません。 デザインのぼりショップの販売ホームページはこちら

18.スリムショートサイズを勧めるわけ

”業界のあたりまえ”というのは、得てして大した根拠がないことがよくあります。単に何かしらの基準がないと都合が悪いという業者側の都合で決められることもよくあります。もちろんその基準があるから、ムダが減ってコストが下がるということもあります。 では、のぼり旗のサイズについてはどうなのでしょうか。世の中に流通しているのぼり旗のサイズは幅が60cmで高さが180cmのものが最も多く出回っています。私たちは改めて「なんでこのサイズなんだろう?」と考えてしまいました。 例えばアメリカなどの建築物と比べると正直、日本の間口(土地・家屋などの正面の幅)はそんなに広くありません。それが原因なのでしょうか、街を歩いていると「なんか建物とのバランスが悪いな」と感じることがよくあります。若干、のぼり旗が大きすぎるのです。なんか「丈や裾が長過ぎる、中学1年生の制服」みたいな印象を受けるのです。 中学生は身体が大きくなっていきますがもちろん、店舗のサイズは大きくはなりません。なので、目安としてほとんどのお店があてはまる間口が4間(約7.2m)以下の店舗にはスリムショートサイズ(幅48cm×高さ144cm)をおススメしているのです。 大きさはレギュラーサイズのおよそ8割程度のこじんまりした印象ですがかといって小さすぎず、バランスのよい印象です。また、かえっておしゃれだと好評をいただいております。レギュラーサイズとスリムショートサイズ、どちらを選ぼうかと迷われている方はいわゆる普通と違うことを恐れずに、ぜひご検討いただければと思います。またサイズが小さい分、効果が小さくなったというご報告は今のところ、一切ありません。

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