【その1】ライフサイクルコストとイニシャルコストとランニングコストの話。

先日友人にあった際に進められたスマホアプリがあります。 オンライン上でフリーマーケットを行えるというもので、 着なくなった服や処分予定の家電をスマホ上で個人相手に 販売できるというものです。わたしも趣味の電子工作で、 久しぶりにエフェクターやシールドを自作し、 販売しようかと考え始めました。 このようにEC事業がいまは個人でも手軽に行えるようになっています。 そこで気になるのが、自分が片手間に通販事業を始めて稼ぐとしたら、 どういう成長ストーリーを描いておくのが簡単かという話です。 収益を出すビジネスモデルには定番の型がいくつかあり、 特に安定した収益になると考えられるのが、 時間が経過すると副商材の販売につながるモデルです。 たとえば家庭用インクジェットプリンタは、 プリンタを購入し使用していくとインクを追加購入する必要がでてきます。 ほかには携帯電話のように一度本体を購入すると、 副商材ではありませんが毎月利用料が引き落とされるというのも同様の型と言えるでしょう。 ここで成長ストーリーを想像するさいに一緒に考えたいのが、 販売する商品とそれを購入する顧客の間に発生するライフサイクルコストです。 ひとつの商品を購入しそれを使用し続け、最後に廃棄処分するまでに、 いくらの費用が必要になるのでしょうか。 このときに発生する費用がわたしたち個人通販事業者(予定)の収益になるため、 成長ストーリーの計画には考える必要があります。 プリンタのビジネスモデルの場合、このライフサイクルコストは 大きく2つの項目に分けることができます。 1つめはイニシャルコスト(初期費用)で、 2つめはランニングコスト(運営費用)です。 たいがいイニシャルコストは高く付くものです。 そしてランニングコストは比較的安価ながらも、 積み重なるとそこそこ”いい値段”になります。 ここにひとりの男性がいます。彼は横浜市に在住の30代会社員で、 プリンタの購入を考えているアオバさんという方です。 この方がプリンタを買った場合のライフサイクルコストを例に話を進めてみましょう。 この場合イニシャルコストとは最初に購入してすぐ使えるように 一式揃えるのに必要な金額です。購入するものを挙げると、 まずプリンタ本体です。ほかにプリンタ用紙も買い物カゴに入れ、 ちょうど年賀状を印刷したかったので、 年賀状作成ソフトもまとめてレジに持って行きました。 ここで支払った金額は25,000円でした。 年賀状の作成がうまくいき、 その後も日常的にプリンタを使用するようになりました。 インターネットで見つけたかっこいい画像をプリントアウトしたり、 会社から家に持ち帰った仕事の関係で使っているうちに、 とうとうインクを使い果たしてしまいました。 アオバさんはすぐにインクと用紙を追加購入し、4,000円かかりました。 しだいにプリンタの利用機会は減っていき、 結局アオバさんは4年間のあいだにインクを3回追加で購入し、 最後は新しいモデルと引き換えに処分しました。 アオバさんがプリンタを購入してから処分するまでの ライフサイクルコストを図式化したのが、下の図です。 この図はアオバさんの購買行動を時間軸と購入額の2軸で 音の波形のように描いています。 最初はイニシャルコストとして大きい金額の購買行動を起こし、 時間が経過すると副商材を購入するための少額の購買行動を起こしています。 また図ではわかりにくいかもしれませんが、 実際には購入の頻度も減り間隔がどんどん空いています。 このアオバさんの例のように、 顧客一人あたりがひとつの商品を購入してから処分するまでのライフサイクルコストは、 減衰振動のように徐々に先が細くなっていく図になります。 そしてこのアオバさんの例では、 イニシャルコストとランニングコストの割合は68%と32%になっています。 個人的な直感でライフサイクルコストにおけるイニシャルコストの割合は だいたい70〜80%で、ランニングコストは20〜30%ぐらいかなと考えていたので、 街中の家電量販店で見かけるプリンタやインクの価格をイメージして当て込んだ金額でしたが、 このようにライフサイクルコストのちょうどよいバランスが描けている図になっています。 次回はこれをEC事業へ視野を広げた考えをご紹介します。 (デザインのぼりショップのオンラインストアへ)

【画像】絵で訴えるデザインのぼり旗。

のぼりの縦長デザインにキレイに収まりそうなものを日夜探しているのですが、長距離トラックなんかなかなかいいんじゃないかと思いました。 調べてみると長距離トラックは奥が深いことがわかります。メーカーに異なるフェイスがあり、また時代によって流行り廃りがあり、いろいろと写真を見比べているだけで時間が過ぎていきます。 2〜30年前によく走っていったタイプのトラックを見ると、たしかに小さいころこういうのをよく見かけたなと思い出すものです。 さらに30年後はいったいどんなデザインのトラックが走っているのか気になります。 トラックの運転席がある部分をトラクターと呼びますが、この屋根にはウイングが付いており空気抵抗を極力減らす工夫がされています。燃費が良くなります。 また運転席のすぐ後ろは仮眠スペースになっているそうです。外からはその窓しか見えません。 アルミ板でできたコンテナ部分はカウンタックのごとく開閉するのがなんともクールです。 将来車はなにがほしいか、と聞かれたらいすゞのカーゴがほしいと即答するような子供ではありませんでしたが、おとなになって気づいたトラックのかっこよさをぜひのぼり旗に。 フルオーダーのご注文をお待ちしております。 (デザインのぼりショップのオンラインストアへ)

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